海外競馬の基本 騎手
海外競馬では、騎手の活動は契約が基本であることを知っておく必要があります。例えば、日本で騎手が活動するためには専門の学校を卒業して資格を得なくてはいけません。そのための専門的な勉強は必要になりますが、JRAに所属するとそれだけでJRAから様々な補助金が出ますので、レースに出なくてもお金をある程度は貰うことができます。
一方で、海外の場合はそのような補償がほとんど存在しないため、乗鞍を確保してレースに参加しない限りはお金を貰うことができません。しかも、海外のレースは賞金が非常に小さいので海外競馬では一国だけでレースに乗り続けることがほとんどできません。ですから、大馬主と契約をして様々な国でレースに参加していかないと生活をするだけの賞金を貰うことができないわけです。実際に、海外のトップジョーキーは大手の馬主と契約をして、自身の取り分を確保できるように努力しています。
こうした慣習は、日本にやってきた海外のトップ騎手にも見て取れます。彼らは自身を必死にアピールして技術を見せていかないと生きていけない環境でやってきたため、たとえ格下のジョッキーしかいない日本であっても油断することなく、大手の馬主に自身を売り込んでいきます。その際には、それほど強くはない馬であっても積極的に自身が乗って、コネクションを作っていきます。海外競馬では、こうしたハングリーな人材が非常に多いため基本的な競馬に対する考え方が違うわけです。